自分がApple Silicon搭載のMacBookに乗り換えた場合の懸念のメモ。
※あくまで自分向けのメモなので万人に当てはまる内容ではありません。
- 自分は趣味でバイナリ解析をやっているが、解析するファイルのほとんどがx86アーキテクチャ向けにコンパイルされている。
- なので、特にファイルを動的解析する場合はx86アーキテクチャ対応のプロセッサ 、具体的にはIntelやAMD製のプロセッサを搭載している仮想OSで解析するのが望ましい。
- 本稿執筆時点で自分が使用しているのはIntel Core i5搭載のMacBook Airである。このMacBook Airに VMware Fusionをインストールし、x86アーキテクチャ対応のWindowsやUbuntuなどの仮想OSを作成して、バイナリの解析は主にそれらの仮想マシン上で行っている。
- ところが近年のMacBook ProやMacBook AirはプロセッサにApple Siliconを使用している。このApple SiliconはARMアーキテクチャを採用しており、x86とは異なる。
- 2023年1月の時点でVMwareはApple Silicon搭載のMacに対応したVMware Fusion 13をリリースしている。このバージョンではARM版Windows 11を仮想OSとして利用できるとされている。(x86版の仮想OSは利用できない)
- しかし、ARM版Windows 11の仮想OS上で、これまでのようにx86向けバイナリの解析をできるのか不明。
要約するとApple Silicon搭載のMacBookに乗り換えた場合、これまでのようにVMwareを利用して仮想OS上でx86向けバイナリ(特にEXEファイル)を解析できるのか、いまいち分からない。
VMware Fusion 13がサポートしているARM版Windows 11はx86のエミュレーターを搭載しているとのことだが、ファイルをデバッガで動的解析した場合、このエミュレーションのレイヤーがデバッグにどのように影響するかも不明。また解析対象のファイルだけでなく、解析用のツール類がきちんと動作するかも分からない。
よって、もし自分がラップトップを買い替えた上でこれまで通りVMwareを利用してバイナリ解析をしたい場合、
- Intel プロセッサ搭載のMacBookを購入する。(その場合、おそらく型落ちの中古品になる。)
- Intel / AMDプロセッサ搭載のMacBook以外のラップトップを購入する。
あるいは、
- VMwareが何らかの解決策を出すまで買い替えを控える。
- VMware以外の製品の利用を検討してみる。